【好きなもの】おへんろ。~八十八歩記~
はじめに
今まで色々なアニメを見てきたが、一番心に残っているアニメは?と聞かれれば私は間違いなく”おへんろ。~八十八歩記~”と答えるだろう。
おへんろ。とは
おへんろ。~八十八歩記~(以下おへんろ。)とは、タイトルから大体察しがつくと思うが、四国八十八ヶ所巡礼、お遍路巡りをテーマにしているアニメだ。まお、ちわ、めぐみの三人の少女たちがひと夏の思い出づくりに挑戦したお遍路巡りを通じ、1200年の歴史の息吹を感じたり、地域に暮らす人達との交流や様々な貴重な経験を得て成長していくロードムービーのような作りになっている。
おへんろ。は1話30分、全44話構成の作品である。ジョジョ3部のアニメで言うと刑務所にいた承太郎がDIOの館でヌケサクをぶん殴るくらいの長さだ。
それだけの尺を使い、おへんろ。は八十八ヶ所の札所の歴史や名所の解説をしたり、その道中にお遍路さんが立ち寄る休憩所、食事処、宿までも丁寧に紹介していく。
下手をすると自宅の近所よりも四国の方が詳しくなってしまいそうな程に丁寧で、テレ東なんかの旅番組と比較しても遜色がないレベルだ。
この作品を語る上で外せないのが、アニメと情報番組のハイブリッドととも言える画面構成だ。
語るよりも先に、まずは第1話「発心。思い立ったが吉日!」のキャプチャを見ていただこう。
突然貼られた出来の悪いコラージュのようなキャプチャに驚愕している人もいるかもしれない。だがこれが正常だ。おへんろ。は全編通し、実写映像にアニメのキャラクタを組み合わせるという非常に斬新な手法を用いている。
冒頭でおへんろ。をアニメ作品と表現したがそれは便宜上のものであって、実際のところ実写とアニメのハイブリッドという斬新すぎる構成のせいか、番組表等の媒体によっては情報番組、旅番組として分類されているらしい。
このように特殊な作風だが、地域振興を目的としたアニメとしては実に理にかなった演出だと思う。
昨今、一般的なアニメ作品でも現実の町並みをロケハンし、それを元に背景を描く作品は多い。熱心なファンが作品の元ネタになっている場所に訪れる、いわゆる聖地巡礼といわれるムーブメントを作り出している作品も多くある。
だが、アニメのキャラクタの造詣に合わせてデフォルメされた背景は実際にその土地を訪れた際、脳内に思い描いていたイメージと乖離している事が多く、現実の風景とのギャップを生むことがままある。
その点、おへんろ。は心配がない。現実の四国の美しい町並みや自然豊かな山道等がそのまま背景になっているのでイメージと乖離することは無いだろう。
ちなみに背景だけでなく、出演している人達ももちろん全員実写だ。
お寺の住職も、休憩所の管理をするおばあちゃんも、食事処の店員も、宿の女将も、全員実写だ。
その点も現実とギャップを生むことがないし、インタビューを受けている四国の人々の人柄も透けて見えてくるのでじんわりと心が暖かくなってくる。
彼女たちが実在する人物と対話するさまはなかなかにユニークな光景なので是非実際に本編で確認してほしい。
オススメの回
さて、おへんろ。に興味を持ってもらうために端的に作品の魅力を列挙したが、一つだけ問題がある。おへんろ。の魅力であり最大の欠点でもあるが、全話視聴すると膨大な時間がかかるという点だ。
30×44話=22時間。現代人はそこまで暇ではない。
もし、おへんろ。を本腰を入れて見てみようと決意した奇特な人がいればその人は是非1話から順に見てほしいが、そこまでの情熱を持てない人が99%だろう。
そこで、私が個人的に見てほしい回を5つ挙げるので、22時間人生を消費するのに抵抗がある人はどれか1話だけでもいいので気が向いたら視聴していただければと思う。おへんろ。のために30分だけ人生を消費してほしい。
第1話「発心。思い立ったが吉日!」
全てはここから始まった。第1話だけあって全員の演技がぎこちなかったり、めぐみの衣装が白衣ではなくTシャツだったりと、全話見終えてから改めて見るといろいろな発見がある。
第18話「まお! 太平洋に志を刻む!」
まおが歴女であるという設定と、彼女がアイドルに憧れているという設定が初めて披露される回。
札所めぐり以外にも港の風景や渡し船、一般には非公開されているご本尊など、全編通してあまり見ることの出来ない風景が見れる回でもあり、評価が高い。
第23話「発心!修行!そーっす。総集編っす。」
折り返し地点にさしかかった今までのお遍路巡りの旅を振り返るいわゆる総集編のような回。
これを見れば徳島、高知編全22話をキャンセルできるのでどうしても時間がない人はこの回を見てほしい。ちなみにこれ以降続く愛媛、香川編の総集編は無いので気をつけてほしい。
第27話「まお!地獄の沙汰もめぐみしだい」
一度に3つの札所を巡る疾走感に溢れた回。
もちろん札所だけでなく近隣の食事処とケーキショップの紹介までも行っていて、場面の転換が早く見ていて飽きない。
47番八坂寺にある地獄の途を通ったまおがかわいいので必見。
予算が増えたのか、大体この辺りの回からアバンでドローンでの空撮シーンが挟まれることが多い。
第41話「まお、牛鬼に泣く」
農村体験が楽しめるカフェや、うどん作りの学校を訪れる回。
牛鬼に怯えるまおがかわいい。
終盤の箸休め的な回だが、札所は一気に3つも巡っていて密度が高い。
最後に
この記事を読んでおへんろ。という作品に少しでも興味を持ってもらえれば幸いである。ちなみにおへんろ。は現在ハワイやタイで放送されており、日本だと高知さんさんテレビで再放送されている他、dアニメストア、ニコニコ動画等で視聴できる。
ニコニコ動画なら第一話を無料で視聴できるので、是非視聴してほしい。
ちなみに余談であるが、もしこの記事を読んでおへんろ。を見てみよう、と決意した人がいたなら”おへんろ。は1日1話、寝る前に見るくらいがちょうどいい。”ということだけは伝えておきたい。一度に視聴してしまうと彼女たちの旅が終わった時、凄まじい喪失感に苛まれることになる。(私はそうなった)
更に余談だが、岡山のテレビにTEAM OHENRO。の三人が出演した際の動画がyoutubeにアップされているのだが、自らが演じたキャラに対して思いの丈を語る三人を見ているととても心が暖かくなるのでこの動画も是非見ていただきたい。
2016年リリースされた同人音声5選
ランキングではなく良かった作品5選です。
自分は耳かき音声や催眠音声は聴かないので同人音声の中でもいわゆる淫語音声のみとなってしまいました。
1.もんむすりらー ~ネクロマンサーのモルモット~
サークル「性感ライフハック」さんの4年越しの新作。
霜月優さんが演じるネクロマンサーの色仕掛けに負け籠絡され実験体にされてしまう作品です。
ネクロマンサーの魅力的な女体や言葉、性技に思考を蕩けさせられ、抗おうと思えばいくらでも抵抗できるのに欲望に勝てずずるずると負けてしまう、という作りになっているため主人公に感情移入がしやすく、気持ちよく背徳感に打ち震えられる素晴らしい作品です。
詳しくはネタバレになってしまうので避けますが、初めて聴いた際、劇中でのネクロマンサーの態度の急変具合にめちゃくちゃドキドキしてしまい案の定負けてしまいました。
追記:ちなみに2017年2月6日までDLsiteのセールで半額で購入できますのでこの機会に是非。
2.幼児退行の魔女とでちゅまちゅエッチ
サークル「カモネギちゃんねる」さんの音声作品。
分倍河原シホさんが演じる魔女に赤ちゃんにされてしまう作品です。
一般的な赤ちゃん言葉を主題にした作品と違い、この作品には射精する度に幼児退行してしまう、という設定があるのですが、この設定があるおかげで話が進むにつれ徐々に魔女に思考も心も蕩けさせられていく主人公に感情移入がしやすく、気持ちよく赤ちゃんになることができるようになっています。
余談ですが、自分は劇中の
「・・・ん〜? だめにゃの? 出来ない? どうしてだめなんでちゅか? 何がだめにゃの? ・・・わかんにゃい? むー? わかんにゃいけどダメなんでちゅか? ふーん・・・♪ くすくす♪」
というセリフの、普通の赤ちゃん言葉ではあまりない”な行”を”にゃ行”にしているところでなぜかめちゃくちゃドキドキしてしまいました。
3.赤ちゃん言葉囁きバイノーラル ~メイド編~
サークル「かわいいおっさん症候群」さんの音声作品処女作。
沢野ぽぷらさんが演じるメイドに赤ちゃん言葉であやされたり意地悪されたり馬鹿にされたりする作品です。
先程紹介した「幼児退行の魔女とでちゅまちゅエッチ」とは違い、変化球の赤ちゃん言葉作品です。
タイトルからして赤ちゃん言葉で甘やかされる作品なのかな?と思いきやそうではなく、どちらかと言うと赤ちゃん言葉を用いた調教のような作りになっています。
赤ちゃん言葉であやしてくる作品は必然的に猫撫で声になり必要以上に声を高くなりがちな印象があるのですが、この作品は前述の通り調教がメインなせいか、それとも沢野ぽぷらさんの声質のおかげか、少し低めの赤ちゃん言葉になっているところが他の作品と違うと感じました。
また、タイトルに”囁き”と書かれている通りバイノーラル録音の作品ですが、プレイ中ずっと囁かれている訳ではなく、ここぞというカマシのシーンに使われており、気持ちを昂ぶらせるのに一役買っています。
赤ちゃん言葉で脳みそが蕩けるまで甘やかされたい、という人には向かないかもしれませんが、優しく責められてみたい、という人にはオススメできる作品です。
追記:ちなみに2017年2月6日までDLsiteのセールで半額で購入できますのでこの機会に是非。
4.悪の女科学者が僕に妖しく囁いてくる
サークル「タロイモ本舗」さんの音声作品。
井上果林さんが演じる悪の女科学者に少しずつ堕とされる作品です。
タイトルに”悪の女科学者”と付いている通り、敵に薬を投与され調教されるというなんとも恐ろしい話なのですが、痛めつけられたり無理やり屈服させられたりするのではなく、薬と彼女から与えられる快楽で少しずつ悪に堕ちていくという比較的緩い作りとなっています。
この作品のプレイ内容は全編通して手淫のみとなっており、少し単調に感じてしまうのですが、それを補ってとにかく言葉責めが巧みで聴いていて飽きず、なおかつ井上果林さんの低めの声質に悪の女科学者というキャラクタが非常にマッチしており、年上の女性に支配され、堕とされてしまうんだ……という気持ちになれオススメです。
タイトルにもある囁きと低めの声質の相性が素晴らしく、それだけでも一聴の価値ありです。(ただバイノーラル録音ではないので囁きは左右にパンが振られているだけですが)
低めのトーンの落ち着いた女性に屈服したい、といった方には文句なしにオススメできる作品となっています。
5.なめぬるり
サークル「音撫屋」さんのバイノーラル音声作品。
2016年の同人音声を語る上では外せない作品ではないでしょうか。
総収録時間3時間42分24秒という超大作となっており、その内90分くらい耳をべろべろ舐め回され、60分くらい耳元で好きと囁かれます。
環境音の情景描写力やリアリティ、声の距離感や空気感等々、他のバイノーラル音声作品から頭一つ抜きん出ているな、と一聴した際思いました。ハーレムモノの作品ですが各々のキャラ立ちもしっかりしており、ソロパートの実用性も高く恐ろしいまでのハイクオリティな作品です。
正直なところこの作品は紹介するのも無粋なレベルですので、気になった方はとりあえず体験版を一聴していただければと思います。百聞は一見にしかずです。
終わりに
今年購入した作品の一覧を見ていると普通の作品でも”赤ちゃん言葉”だったり”幼児退行”のパートがある作品が多く、2016年は赤ちゃんの年なのかな、と思いました。(多分自分が購入している作品が偏っているだけだと思います。)
今年良かった作品を5作選ぶ上で、1つのサークルさんからは1作品のみ選ぶように考えたのですが、本当はもっと紹介したい作品がありました。
例えば、「カモネギちゃんねる」さんのこちらの作品や、
年末にリリースされた「かわいいおっさん症候群」さんのこちらの作品もとても素晴らしかったのでいつかの機会に紹介できたらいいな、と思います。
2017年も淫語音声、買いまくるぞッ!!!!!!!!!!